飲まずにいられない

流れ流れてたどり着いた東京の片隅で現在や過去や未来ん中から幸福のカケラを拾い集めては言葉にのこしていく単純な作業の場所

愛のCola

狭いおもちゃ箱の中で 仮想パーティー
嘘を塗り固めて


夜は コーラボトルの中
絡みつく泡の息苦しさ


つまずく足元 振り向くあとさき
急な坂を降りた 長いオールを引きずり


潮のかおりこぼれ落ちる
そっとふりほどいて


きょうが滲む
あすが消える
このままひざ抱えて
あなたの待つ底へ



薄いベニヤの戸こじ開け
汚れきったフィンをまとい泳ぐ


誰も見つけられないはず
本当の姿 誰もしらない


開かずの窓から 手招きする闇
見つめあうカデンツァ やがて終息の海へ


波の雫こぼれ落ちる
そっと拭いさって


月がのぼる
道が沈む
このまま瞼閉じて
あなたの住むさきへ