飲まずにいられない

流れ流れてたどり着いた東京の片隅で現在や過去や未来ん中から幸福のカケラを拾い集めては言葉にのこしていく単純な作業の場所

泣き出したくなるぐらいの不安

今はまだ、手をつないで口笛吹いて、陽のあたる大通りをステップするぐらいはできる。でも今夏から、いつ終わるともわからぬ不安定生活が始まったら、わたしたちはどうなってしまうんだろう?

久しぶりに自分の部屋へ帰り、しいんとしたキッチンにしばらく立ち尽くす。


シャンブル・ド・クロワッサンのハイカロリーバーナーも、赤いル・クルーゼも、ナショナルのパン焼き機も、忙しすぎて最近ほとんど使っていなかった。仕事を辞めたら、ここでゆっくりと節約料理を作り、しずかな夜を過ごしながら将来のことを考えよう。できれば、ふたり分の食事と、ふたり分の明日と。